02 膵臓がんの検査方法

当院は、MRI / CT / 超音波検査に特化した画像検査センター(注)です。
MRI / CT / 超音波検査にて膵臓がん疑いの方を拾い上げ、EUS等については連携する大学病院等へご紹介します。

連携医療機関-以下の8病院(7大学病院+1総合病院)
月曜日担当: 東京女子医科大学病院
火曜日担当: 東京大学医学部附属病院
水曜日担当: 聖路加国際病院
木曜日担当: 筑波大学附属病院、慶應義塾大学病院、東京医科大学病院
金曜日担当: 帝京大学医学部附属病院
土曜日担当: 東京慈恵会医科大学附属病院

(注)AIC画像検査センターの診療体制 (2021年11月31日現在)
医師 78名(うち常勤医師12名、当法人開設の筑波大学附属病院 寄附研究部門職員を含む)
東京都日本橋:MRI 9台(うち3テスラMRI7台)、CT 2台(高精細160列CT、320列CT)、超音波 4台
茨城県つくば市:MRI 3台(うち3テスラ1台)、CT 2台(320列CT×2)、PET-CT 2台

早期膵臓がんを発見するための検査

症状や異常が無い時に行う検査

血液検査(血清アミラーゼ)/尿検査(尿アミラーゼ)

アミラーゼは、デンプンを糖に分解する消化酵素で、主に膵臓、唾液腺から分泌されています。膵臓に何らかの異常がある場合、膵臓の細胞が破壊されることによって血液や尿の中にアミラーゼが流出し高い値を示します。一方、膵臓の病気等の原因によりアミラーゼの生成量が減少した場合、値が低くなります。
血液で測定するものを血清アミラーゼ、尿で測定するものを尿アミラーゼと言います。

正常値

血清アミラーゼ:40~122IU/L
尿アミラーゼ:65~840IU/L

血中エラスターゼとは
血中エラスターゼ1は血清アミラーゼに比べ膵疾患に特異的で、上昇期間も長く、急性膵炎の病態を良く反映します。膵癌ではエラスターゼ1の高値は早期の例に多く、CA19-9 の高値は進行例に多いことから、同時測定により早期から末期の癌を幅広く捉えることができます。

異常値と疑い病名

基準値を超えている場合
急性/慢性膵炎、急性胆のう炎、急性虫垂炎、化膿性耳下腺炎、唾液腺閉塞、腎不全等が疑われます。

基準値未満の場合
慢性膵炎、肝炎、肝硬変が疑われます。高度の糖尿病の場合も基準値未満を示す場合があります。

超音波(エコー)検査

超音波(エコー)検査とは、超音波を対象物に当てて、その反射を映像化することで対象物の内部の状態を調査することのできる画像検査法の一つです。

膵臓検査の実態

超音波(エコー)は検診施設や多くの医療機関で装備されているので検査を受けるのは容易ですが、その一方で検査結果は以下のことを踏まえて理解する必要があります。

・体形が大きかったり太っていると見えづらい
・超音波(エコー)は機器による性能差が顕著であり、普及機においては出力が弱いものも多い
・膵臓を見る為には高度な技術が必要
・小さな膵臓病変はそもそも検出能が高くない

超音波(エコー)で異常を指摘されなかったから安心という検査ではないことはご理解ください。

MRI-MRCP検査(造影剤を用いないで行う検査) 当院独自
当院では膵臓がんの早期発見の為、安価な膵臓MRIドックを設定し、診断能の高いMRI-MRCP検査をスクリーニング検査として利用しています。

MRI検査は身体に磁場を当て、画像化する検査です。 膵臓がんは主にMRCP(MR-胆膵管撮影)、DWI(拡散強調像)等を用いて診断を行います。

MRCP
造影剤を用いないで膵管を映し出します。膵がんの大部分は膵管壁から発生するため、膵管壁の異常な像を見つけだすのに役立ちます。
超音波(エコー)のように技術による診断の差があまりでないことが特徴です。

DWI(拡散強調像)
拡散強調像は組織内の水分子の動きである拡散運動を画像化するものです。がん組織を明瞭な高信号として描出し、周囲の正常組織の信号を抑制するため、拡散強調像で膵臓がんが描出されることがあります。

特徴(検査のメリット)~画像上の危険因子を拾い上げる

MRI-MRCP検査(造影剤を用いないで行う検査)の最大の利点は、上記1の通り、既に膵臓がんがある場合には診断が出来る機能を持ちつつ、膵臓がんの画像上の危険因子を多く拾い上げることが出来る点です。

当院では以下のものを膵臓がんの画像診断上の危険因子として検出しています。
・膵嚢胞(IPMNを含む):検出可能
・膵管の拡張、狭窄・途絶:検出可能
・膵実質の限局的萎縮、くびれ:検出可能

症状や異常を確認した後に行う検査

第1ステップ スクリーニング検査

血液検査(血清アミラーゼ)/尿検査(尿アミラーゼ)

アミラーゼは、デンプンを糖に分解する消化酵素で、主に膵臓、唾液腺から分泌されています。膵臓に何らかの異常がある場合、膵臓の細胞が破壊されることによって血液や尿の中にアミラーゼが流出し高い値を示します。一方、膵臓の病気等の原因によりアミラーゼの生成量が減少した場合、値が低くなります。
血液で測定するものを血清アミラーゼ、尿で測定するものを尿アミラーゼと言います。

正常値

血清アミラーゼ:40~122IU/L
尿アミラーゼ:65~840IU/L

血中エラスターゼとは
血中エラスターゼ1は血清アミラーゼに比べ膵疾患に特異的で、上昇期間も長く、急性膵炎の病態を良く反映します。膵癌ではエラスターゼ1の高値は早期の例に多く、CA19-9 の高値は進行例に多いことから、同時測定により早期から末期の癌を幅広く捉えることができます。

異常値と疑い病名

基準値を超えている場合
急性/慢性膵炎、急性胆のう炎、急性虫垂炎、化膿性耳下腺炎、唾液腺閉塞、腎不全等が疑われます。

基準値未満の場合
慢性膵炎、肝炎、肝硬変が疑われます。高度の糖尿病の場合も基準値未満を示す場合があります。

超音波(エコー)検査

超音波を対象物に当てて、その反射を映像化することで対象物の内部の状態を調査することのできる画像検査法の一つです。

膵臓検査の実態

超音波(エコー)は検診施設や多くの医療機関で装備されているので検査を受けるのは容易ですが、その一方で検査結果は以下のことを踏まえて理解する必要があります。

・体形が大きかったり太っていると見えづらい
・超音波(エコー)は機器による性能差が顕著であり、普及機においては出力が弱いものも多い
・膵臓を見る為には高度な技術が必要
・小さな膵臓病変はそもそも検出能が高くない

超音波(エコー)で異常を指摘されなかったから安心という検査ではないことはご理解ください。

MRI-MRCP検査(造影剤を用いないで行う検査) 

MRCP
造影剤を用いないで膵管を映し出します。膵がんの大部分は膵管壁から発生するため、膵管壁の異常な像を見つけだすのに役立ちます。
超音波(エコー)のように技術による診断の差があまりでないことが特徴です。

DWI(拡散強調像)
拡散強調像は組織内の水分子の動きである拡散運動を画像化するものです。がん組織を明瞭な高信号として描出し、周囲の正常組織の信号を抑制するため、拡散強調像で膵臓がんが描出されることがあります。

特徴(検査のメリット)~画像上の危険因子を拾い上げる

MRI-MRCP検査(造影剤を用いないで行う検査)の最大の利点は、上記1の通り、既に膵臓がんがある場合には診断が出来る機能を持ちつつ、膵臓がんの画像上の危険因子を多く拾い上げることが出来る点です。

当院では以下のものを膵臓がんの画像診断上の危険因子として検出しています。
・膵嚢胞(IPMNを含む):検出可能
・膵管の拡張、狭窄・途絶:検出可能
・膵実質の限局的萎縮、くびれ:検出可能

第2ステップ 画像診断において膵臓がんの診断を行うための検査

MRI-造影検査

上記の「MRI-MRCP検査(造影剤を用いないで行う検査)」に造影剤を用いた画像を付加した検査です。
膵臓がんは乏血性の癌ですが、手術可能な膵臓癌の一部は乏血性を示さず、造影後の遅延濃染にて判断します(膵臓癌は線維組織が豊富な腫瘍であるため、正常な膵組織と比べて造影剤がじわじわと遅れて染みわたります。造影後遅延相で、この遅れて染まる部分を捉えることで、膵臓癌を診断することができます)。

特徴(検査のメリット)

上記C2.のメリットに加え、DWIだけでなく造影剤を用いた後期濃染画像を用いることで膵臓がんをより精度高く診断することが可能となっています。

CT-造影検査

CT検査は身体にあらゆる角度からX線照射し、得られた情報をコンピューターで解析するものです。造影剤を使う場合と使わない場合がありますが、膵臓がんを描出する為には造影剤を用いる必要があります。
膵臓は前述の通り乏血性の癌であるため、造影後の遅延濃染にて判断します(膵臓癌は線維組織が豊富な腫瘍であるため、正常な膵組織と比べて造影剤がじわじわと遅れて染みわたります。造影後遅延相で、この遅れて染まる部分を捉えることで、膵臓癌を診断することができます)。

特徴(検査のメリット)

CTでは広範囲の検査が可能ですので、膵臓がんの有無の検出にとどまらず、膵臓がんで心配な肝臓やリンパ節への転移や、周りの臓器への浸潤(しんじゅん)の確認が可能です。
また、膵臓がんの画像上の危険因子のうち、MRIが不得意な石灰化はCTで拾い上げることが可能です。CTで検出可能な膵臓がんの画像診断上の危険因子は以下の通りです。

・膵嚢胞(IPMNを含む):脂肪置換との区別がやや困難です。
・膵管の拡張、狭窄・途絶:検出可能
・膵実質の限局的萎縮、くびれ:検出可能
・膵石灰化(慢性膵炎、膵石):検出可能

EUS検査

超音波内視鏡検査(EUS)は内視鏡先端部にエコーを送受信する「超音波振動子」を兼ね備えた内視鏡です。通常の超音波検査では超音波が届きにくかったデメリットを克服するための検査で、膵臓がんを探す検査です。
特殊な装置が必要であり、検査は膵臓の専門医が行う必要がある一方、検査料金が安く採算性が低いため、実施医療機関、実施検査数が少ないのが実情です。

第3ステップ 生検-確定診断

EUS-FNA

EUS-FNAは、超音波内視鏡検査(EUS)で膵管内を内視鏡で進み、膵臓がんと思われる部分を穿刺し、膵臓がんか否かを確認する検査です。

EUS-FNAの限界

EUSは膵管内に膵臓がんと思われる組織がある場合には有効ですが、膵管外に膵臓がんと思われる個所がある場合にはEUS-FNAで検査を行うことは出来ません。

ERCP

ERCPは、膵液を採取することで膵臓がんの生検を行います。
デメリットとして急性膵炎をおこす危険性や、技術的な難しさ等があります。

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当サイト監修
Seishi Sawano, MD, PhD
澤野 誠志 放射線診断専門医
AIC八重洲クリニック 理事長 院長 / 
AIC画像検査センター 理事長
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